KUMANICHI DESIGN AWARD

Poster Poster Poster 2005 Design Design Design

残念ながら2013年に終了してしまったが、熊本日日新聞社主催の「熊日デザイン賞」は毎年東京から著名なデザイナーをゲスト審査員として迎えて公開審査を行う、歴史あるデザイン公募展だった。当時勤めていた福岡のデザイン会社では、強制ではなかったが毎年皆（新人は特に）で出品するのが恒例の楽しくも辛い行事であった。入社して3年間、入選すら出来ず完全に自信を無くし迷走していた時、広島の「原爆記念館」を訪れた事で強い衝撃を受け、題材を「戦争」にすることに。重いテーマをどう表現するか悩んだ結果、ベースに銅版画を選び、戦争で傷ついた人々の輪郭としてニードルで銅板に刻みつけた。一方を「目撃者」、もう一方を「証言者」としたB1ポスター二連作で出品。この年のゲスト審査員は佐藤卓氏。目の前で次々にふるい落とされていく公開審査特有の緊張感の中、グランプリ・文部科学大臣奨励賞を受賞する事が出来た。
デザインの道で生きて行こうと覚悟が決まった出来事だった。